K様ご夫妻は、巣立って行かれたお子様たちがお孫さんとご一緒に遊びに来られた時に、家中どこにいてもお互いに声を掛け合い、顔を合わせることが出来る住まいを計画されました。
また、将来の暮らしに配慮してバリアフリーはもちろん、エレベータースペースを計画の中に取り入れています。
建て替え前の家の子供部屋にあった大きな梁を構造材に再利用されたところにも、ご家族を大切にされるK様のお人柄が感じられます。
私たちの年齢での建て替えですから、終の棲家を念頭に入れてお願いしました。今は身体的な不自由はなくても10年後はどうなんだろうと。子育ても終わり二人の老後を快適に過ごせる空間を、がコンセプトでした。まず第一にバリアフリーと解放感のある、吹き抜けの空間を希望しました。各部屋もできるだけ広く使えるよう部屋数は少なくしてもらいました。もっとも建ぺい率が厳しかったので設計にはご苦労されたと思います。また時代の要請は環境にやさしいこと、省エネ、そしてあの3・11の震災でしたので地震対策も心配でしたが、こんな盛りだくさんの要求に丁寧に対応していただきました。棚やロッカー、階段など大工さんの匠技ならではの仕上がりです。いろいろ細かいことに配慮していただきありがとうございました。入居して半年が過ぎ、快適な日常を過しています。